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君に決めた!

 
 エイト一行はモンスターのスカウトの為、リブルアーチ地方にやって来ました。回復役を求めて、「回復エンジェル」ことベホップを探しに来たのです。
 ククールは、今しがたバトルロードで負けてしまい、戦闘でも経験していなかった全滅回数が「戦いの記録」にカウントされたことで、腹を立てていました。プンプン!
「もう…あのプチアーノンでこれ以上のランクは望めない。残念だがヤツには引退して貰うぜ」
「嫌よ!プチノンはよくやっているわ!可哀相じゃない!」
 モリーさんによって息を吹き返した「とれとれチビチビ」ことプチノンを気遣って、ゼシカが声を荒げます。彼女もやっぱり女の子なので、かわいいモンスターが大好きでした。
「ゼシカ、上に行くほどそんな情は足枷になる。ここは涙を惜しんで別れようぜ」
 トロデ王に何と言われようとも、全滅回数が増えるのは汚点だと考えているククールは、愛しのゼシカの為とはいえ、ここは譲れません。
「ククールの言うとおりでがす」
 ヤンガスも口を揃えました。彼はどちらかといえば、ギガンテスのギーガやバトルレックスのドランゴといったパワー系のモンスターがお気に入りなので、プチノンには特別な思い入れがないようです。
「カラッチのおっさんに負けたのは物凄い悔しいでがす!ここは気合いを入れ直して、本格的にスカウトに挑むでがすよ!」
 エイトもコクリと頷きました。彼もモリーさんの期待に応える為に、一生懸命です。ゼシカは意気込む男性陣を見ながら、プチノンをはじめ、プリズニャンのミャケやブラウニーのブラウンらキュートなモンスター達ともこれから別れを言わねばならないのかと思い、やりきれなさそうです。勿論、彼女だってバトルロードを勝ちあがっていきたいと思っているので、内心は複雑な気持ちです。
 予定通りにベホップをスカウトし、ククールは更に猛っていました。
「よし!次は攻撃役でいいヤツを揃えよう。エイト、三角谷へルーラだ」
 暗黒神の存在を忘れてはいまいか、と言うトロデ王の心配をよそに、こんな旅が暫く続きました。真剣に、純粋に、バトルロードを制覇したいという一行の思いは、モリーさんの期待した以上の結果を挙げていきます。
 
 
 
 しかし。
 
 
 
 ぱふぱふ屋に行って以来、男性陣3人のスカウトは、明らかに方向を間違えていました。ククールが鼻息を荒くしてルーラを唱えまくります。
「エイト!俺たちのチームにはヤツらが必要だ。トロデーン国領に行くぞ!」
「うん!」
 最初は使えないヤツだと言って、特別な思いもなく別れを決めた「エース・スライム」のスラリン。彼を再スカウトし、その足で更にリブルアーチへと向かいます。一行はその前に、同じスライムのプルッピもスカウトしていました。
 瞳をギラギラさせながら、3体目のスライム「ブルーシティボーイ」ことアキーラを探します。ぽよんっぽよんっと身体を弾ませながら野を駆け回るアキーラを見つけた時は、ククールの目は怪しく光っていました。
 アキーラと戦い、スカウトは成功。「そんけいのまなざし」で見つめるアキーラに、ククールは別の意味で魅惑の眼差しを投げかけていました。
 
「…3人分が揃ったな」
 スライム3体が揃ったのではなく、男性陣3人分のスライムが揃ったということです。この時点でゼシカの魔力は、嫌な空気を感じ取っていました。
 早速、チームを編成します。エイトはホイッスルを吹いて、モリーさんにつけて貰った微妙な名前の「ムチムチむちうち団」を呼び出しました。3匹が合体すればウルトラスライムのウルスラになって、最高クラスのモンスターの出来上がりです。その筈が。
 
「ああ、この感触は!」
 ぽよんぽよんとやってきた彼等を捕まえ、ククールが言いました。
「この感触でがすよ!」
 ヤンガスは何処に用意していたのか、おとぼけたスライムの目をしたアイマスク(守備力不明)を装備して、キョトンとしているアキーラを、むっちむっちと揉みしだいています。エイトとククールも装備しました。
「この…ぷにぷに感、気持ちいいね」
 スラリンを両手で挟みこみ、エイトは何処かしら恍惚とした表情を浮かべて言いました。
「今までは、袋に入れた片栗粉をキュキュッと揉むのが一番癒されると思っていたけど、それを越えるものがあったなんて」
 エイトは、小間使い時代に見つけた小さな幸せを思い出しました。それを聞いたククールは、「枯れてんなお前は!」とだらしない口元で言いました(彼はプルッピを揉み続けています)。
「本物はもっと気持ちいいぞ」
 ククールは、女の乳はもっと柔らかくて、手に最高の心地よさを与えてくれる、とゼシカに聞こえないように言いました(更にこっそりと、「ゼシカの乳揉みてぇ」とも付け加えました)。以前からもそうでしたが、とても坊主のセリフではありません。
「そ、そうなの?」
 聞いてエイトは頬を赤らめました。隣ではヤンガスが、「ほぁ」とか「おぉ」とか言っています。
「…なんだよエイト、知らないのか?」
 共感を得られなかった残念さか、ククールは「惨めすぎるぜ」と呟きます。
「兄貴はトロデのおっさんの下でコキ使われてて、ピンク系の免疫がないんでがすよ」
 弁解するようにヤンガスが言いました。勿論、今はトロデ王ではなく、ぱふぱふ屋のパッフィーちゃんを思い出しています。
 
 
 
「あやつら、だらしないマスクをつけて、何やら怪しげじゃのう…」
 遠い距離から見ていたトロデ王が呟きました。馬姫もブルルッと嘶きました。
「…マスクの下だって、だらしない顔してるに違いないわ」
 エイトだけは清らかだと思っていたのに!ゼシカは怒りのあまり、マダンテを唱えはじめています。LV99の彼女のマダンテであれば、彼等といえどもイチコロです。
「「「…!」」」
 一方で呼び出されたスライム達は、何だか戦闘とは無関係の、男の欲望を満たす為だけに呼ばれたのだと気付き、彼等の指をくぐり抜けて合体しました。
「「「ピキー!」」」
「…お?」
 ククールの声ももはや遅く、ウルスラになった彼等は何かを呟くと、空からもりもりと流星が降り注ぎました。それに合わせてゼシカのマダンテ(MP満タン)が3人を襲います。
「のわっ!」
「ぎゃあ!」
「あべし!」
 
 
 
 魂を天に召された男性達を背に、合体を解いた彼等は去っていきました。ゼシカが横たわる彼らを見て呆れています。
「ザオリク使えるけど、教会に行って神父様に叱って貰おうかしら」
 ゼシカは3人分の棺を引きずって、敢えてシスターが取り仕切るのトラペッタに向かいました。
 そうして。
 ゼシカはちゃんとお金を払い、エイトたちの御霊を呼び戻してくれました。自分の魔力で彼らを生き返らそうとは思いません(てかMPゼロだし)。
 しかし、生き返った彼らは、宿に泊まれば男3人でコッソリと。
「…メタル系もあんな感触なのかな?」
 エイトがドキドキしながら、小さく言いました。
「お前、まんざらでも無い感じだな」
 ククールが嬉しそうに反応しました。一行の旅程を決めるエイトがその気になってくれれば、これほど便利なものはありません。
「それは確かめないと分からない」
「じゃ明日はメタル系のスカウトに行くでがす!」
 ニヤリと笑ったククールに、ヤンガスが大きな声で応えます。エイトも力強く頷きました。
 生き返った後に見たゼシカの冷たい眼差し(テンションが下がるどころか凹むくらいの)、シスターに冒険を記録した時の気恥ずかしさ。今日あった全ての反省は何処へいったのでしょう。
 そして、暗黒神を倒す日はいつになることやら。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

【あとがき】 片栗粉を袋に入れて揉むのは本っ当ーに最高です。
あの喩えようのない感触…モキュッ☆って、モキュッ☆って。
オススメです。かんなりオススメです。  
 
 
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