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10階、最終階です。
続・氷結クリフト
その壱拾 「どこが好きなの」
「クリフト。私のこと、好き?」
上目遣いに首を傾げて尋ねるアリーナ姫が心臓を射殺すほどの破壊力を持っているのは、その仕草を誰に教わったかということではなく、恋する乙女ならば自然とそうなるもの。
「すっ、好きも何も! だっ大大大大好きであります!」
直立不動のまま迷わず即答するクリフトに、アリーナ姫はポッと頬を染めました。
「どれくらい?」
恥じらいながらも窺うように問い詰める小さな恋人は、その拳と同じくらいの強烈です。
ドキュンと愛の矢で胸を貫かれたクリフトは、そんな彼女に身悶えしながら答えました。
「超! 超絶愛しています!」
もう言葉にできないくらい、とクネクネすれば、アリーナ姫はやや困ったように笑い。
「……ありがとう。私も好きよ、クリフト」
恥かむように微笑するアリーナ姫は、今まで見たどんな彼女よりも素敵で魅惑的で、クリフトは鼻血どころか全身の血が噴き出しそうなくらい悶絶しました。
「あぁ姫様っ!! もう我慢の限界です!」
「え」
「私達、結婚してしまいましょう!」
「えぇっ!?」
冒険の途中なんですけど。
「不肖クリフト、この旅を姫様とのラブ・ジャーニーと銘打って、二人の愛を育んだ後に結婚を申し込む予定でしたが、この際過程は飛ばしてしまいましょう!」
「ちょ、ちょっと」
「後の旅はハネムーンのつもりで!」
「ク、クリフト」(話を聞いて)
「あっ、でも順番はしっかり守らないと。
「子作りは姫様との結婚の後でじっくりと! たっぷりと!」
アリーナ姫との輝かしい未来を妄想してきゃっきゃっと浮かれ出すクリフトの始末を、どうしたものかとアリーナ姫が手をこまねいていると、全身の毛が逆立つような冷気が辺りを取り囲みます。
「わきまえろ! クズが!」
「旅の目的は打倒デスピサロじゃ! 貴様は地獄へと旅立っておけい!」
そうして老魔術師が去った後には、それはそれは輝かしい氷の人柱(しに)が天空を刺すように聳えるのでした。
陰ながらアリーナ姫が彼との結婚話に胸をときめかせたのは、秘密のお話です。
あぁ哀れなり、氷結クリフト。
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【あとがき】 |
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またもや10連発、やってしまいました。
おなかいっぱいです。げんなりします。
自分で書いててなんですが、
姫様はこんな神官がどこが好きなんでしょう。謎すぎます。
・ ・ ・ で 。
コレで終わるかと思いきや、今日、更に階段を増やしました。
(なに かんがえてんだ! ←SaGa風に)
勇気ある冒険者さまは是非おのぼりくださいませ。
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