まだまだ階はございます。
ここは「続・氷結クリフト」、人類の末路です。
処分に困る産業廃棄物しか居ませんので、
美形神官が好きな方は、飛び降りてでも去って下さい。
続・氷結クリフト
その壱拾壱 「もっと罵って」
「なによぅ! クリフトの馬鹿!」
珍しく喧嘩でしょうか。
勇者ソロがアリーナ姫の声に振り向くと、馬車では柳眉を吊り上げた彼女と、その目の前に跪くクリフトの姿が。
「どうしたんだ、あの二人」
「どうせパンツ見せてとか言ったんでしょ」
「アホだな」
隣のマーニャの溜息にソロが頷きます。
どうやらクリフトは何やらしつこくアリーナ姫に言い寄って叱られている模様なのですが、馬鹿と言われて何か返すかと思いきや、
「あぁ! もっと罵ってください!」
「え」
「そのおみ足で蹴りながら、口汚く罵声を浴びせてください!
「このブタ野郎と!」
「そ、そこまでは」
クリフトはアリーナ姫の美脚にすがりつき、期待の眼差しを注いで言いました。
「さぁ吐き捨てるように、蔑むように! 変 態 と!」
「へ、へんたい……」
「あぁ! もっと!」
クリフトは甘い声で身悶えしました。
「望みとあらば何度でも罵ってやるわ、このビチグソ小僧めがアァァッッッ!」
「ゲロでも舐めとけ!」
そうして例の老魔術師がスタメングループに戻ってくると、ソロとマーニャはその殺意溢れる鬼の如き罵声っぷりに、心中胆を冷やしながら小さな拍手で迎えるのでした。
哀れ、氷結クリフト。
ブライがSすぎる。
|