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20階、光が見えました。
続・氷結クリフト
その弐拾 「嫌いにならないで」
「アリーナ。どうしたの?」
野宿の夜。
馬車を寄せた焚き木にも遠い所で、アリーナ姫が独りポツンと座っているのに気付いたマーニャは、とことこと側に近付いてみると、彼女の目の前に氷柱がありました。
「融けるの待ってるの」
氷結したままの神官をじっと見つめる瞳は、やはり彼を好いているのでしょう。優しさと不安の交じった眼差しで手に持った毛布を握り締めている姿に、マーニャはクスリと笑って言いました。
「ちょっとだけ手伝ってあげる。じいさんには内緒よ」
「ありがとう!」
マーニャはそう言うと指先から炎を出し、巨大な氷柱を温めていきます。
それを横に見ながら、アリーナ姫は嬉しそうに口を開きました。
「クリフトがね、大事なものをあげるって言ってたの」
「大事なもの?」
「デスピサロとの戦いの前に、どうしてもあげたいんだって」
「へぇ、何かしら?」
指輪かしらね、とマーニャは心中思いを巡らせました。
遂にあの神官も愛しの姫君にプロポーズするのかと、内心ではワクワクして相槌を打ちます。
「どうていって言ってた」
「どっ、!」
「世界に1個しかないんだって」
マーニャはギョッとしました。
「何だろう。でも、とっても楽しみなの」
「ど、」
ど う し よ う 。
このまま氷を融かすのは止めて、アリーナ姫の貞操教育に取り掛かった方が良いのではないかとマーニャの炎が揺らいだその時、
「聞いたが最後ォッ!! 貴様は一生出させはせんッッッ!」
「でぇいっ! もういっちょう!!」
「どんな炎でも融けはせんよう呪いをかけてやるわ!」
そうして老魔術師があやしげな魔術に手を染めようと去った後は、これまでの3倍の高さにまで聳える氷のオベリスク(しに)が真夜中にキラキラと輝きます。
地獄の火山に投げ入れても融けそうにない氷を見ながら、マーニャはちょっとだけ安心したのでした。
あぁ哀れなり、氷結クリフト。
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【あとがき】 |
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たたみかけて更に10階、やってしまいました。
ライドンの塔もビックリです。天空まで行けます。
寧ろそのまま天に昇って帰ってこなくて良いのかも。
しかし、まだまだ「氷結祭り」は終わりません。
再びお会いできる事を楽しみにしております(やめて)。
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