気持ち悪くなってきた。
(車酔いかよ)
魁!氷結クリフト
第7幕 「愛ってなに」
港町コナンベリーの夜。
悩ましげに煩いの溜息を吐く踊り子に声をかけてみれば、彼女はこの町の神父に口説かれたというではありませんか。
「愛があれば年の差なんてと神が本当に仰るのかしら」
「神父様に下心がなければね」
マーニャは彼女に聞いた愛の言葉に辟易しつつ、肩をすくめてそう言いましたが、これに飛びついたのが神官クリフトです。
「仰いますとも!」
「し、神官さま」
「神は年齢の差どころか、身分を越えた愛をも祝福なさいます!」
クリフトは両手を天に広げて言いました。
「神父様だって恋愛したいんです! 胸を恋にときめかせたいんです!」
「そうなのかしら」
美人姉妹にも引けを取らぬ踊り子は、魅惑のナイスバディを傾けて聞きました。
「神父様とて男なのですから、
「想いを寄せる女性にムラムラハァハァするのは仕方ないこと!」
「「「え」」」
「私は全ての恋する男性を応援しますよっ! 彼等に平和あれ!」
「フケツです」 ←ミネア
「別の男性にしておいた方が宜しいかと」
ウチの王女様と同じく。
そう言って踊り子の前に水晶を出して占ってみせるミネアの背中を、細切れになった元・クリフト(今は肉片)が涼風に吹かれて飛んでいくのでした。
哀れ、粉微塵クリフト。
女の敵
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