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ライアンは?
 

 
氷結クリフトの冒険
 LV.13 「海辺の村」(TAKE1)

 
 
 眩しい太陽の光の下、白い砂を輝かせる波打ち際。
「海だよ海―!」
 アリーナ姫は滑らかな白い柔肌を惜しげもなく晒し、キラキラと輝く飛沫の波間に飛び込もうと駆け出しました。
「いけません! 姫様!」
「なにようクリフト」
「そのままではお肌が焼けてしまいます!」
「いいじゃん」
「だめですっ!」
 アリーナ姫は先に波間でビーチバレーボールをしているモンバーバラの美人姉妹を見て言いましたが、彼女の色素では小麦色になるどころか、ヒリヒリと赤く腫れ上がってしまうでしょう。
「姫様のスベスベモチモチゾクゾクの美肌が
(私以外の)紫外線などに汚されてはなりません! 断じて!」
 クリフトは懐から小ビン取り出してアリーナ姫に差し出しました。
 日焼け止め、でしょうか。
「このクリフトが姫様のおカラダにこちらをお塗りいたします!」
 そう言うと彼は大きなビーチパラソルを広げ、陰のできたそこにいそいそとマットを敷くと、「カモン!」とばかり両手を広げてみせます。
「さぁ、こちらに横になってください!
日焼け止めの塗り具合に関しては ゴ ッ ド ハ ン ド と呼ばれた私が、
ひ、ひひ姫様のお肌にくまなくムラなく塗って差し上げますっ!」(ハァハァ)
「い、いいよ。自分でやれるよ」
「いいえっ! ご自分では背中など網羅できません!」
 クリフトは有無を言わさぬ勢いでアリーナ姫に迫ります。
 彼の両の鼻腔より吹き出る鮮血に、アリーナ姫が驚き戸惑って微妙な顔を見せていると、何を勘違いしたのかクリフトは。
「こ、怖がることはありません。や、やさしい手つきでさせて頂きますっ!」
 
 
「あんたが焼かれなさい! このエロキモ神官!」
 
 
マーニャはメラミを唱えた!
 
 
「アリーナ。こっちよ」
「う、うん」
 マーニャがアリーナ姫の手を取って去った後には、炭と見紛うほど黒焦げになったクリフトが砂浜に埋もれていきました。
 
 
 哀れ、燃焼クリフト。
 
 
 
 

RESET
 
 
 
ゴッドハンドほど危険なものはない。

 
       

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