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イベントものも書いておかないと。
 

 
氷結クリフトの冒険
 LV.19 「荒城のサントハイム」

 
 
「お城が……!」
 謎の神隠し事件後、再び我城に戻れば、そこはモンスターの巣食う無法地帯となっていました。
 玉座にふんぞり返る憎々しいモンスターを見たサントハイム衆。目で殺せるなら、この場の無法者達を全員ザキっているところです。
 ただやみくもに彼等を殺さないのは、長らく城を空けてしまった自らの過失をも責めているからでしょう。アリーナ姫とブライ老が無言のうちに唇を噛み締めていると、クリフトはハッとして駆け出していました。
「あぁ! まさか!」
「どうしたの? クリフト」
 主君の呼び止める声も聞かずに走る先は教会。
 ブライ老は心中、聖なる御堂まで魔物に蹂躙されたのではと目蓋を固く閉じます。もしそうならば、穏やかな彼とて逆上して剣をふるうかもしれません。
「待てい! 早まるなクリフト!」
「クリフト、一人で突っ走ってはだめ!」
 疾走するクリフトの後を追い、アリーナ姫達が聖堂からその奥の部屋へと彼の姿を辿ってみれば、
「あぁ、ブロマイドは無事でした!」
「「え」」
 分厚い聖書に挟み込まれた一枚のブロマイドを確認し、クリフトはホッと胸を撫で下ろします。
「魔物達の夜のオカズになっていないかとヒヤヒヤしましたが、良かった!」
 それはあなたが嘗てそちらをオカズにしていたということでしょうか。
「旅に出た時は急いでいて持ち出し忘れましたが、
これからは 肌 身 離 さ ず 私の懐に入れておきましょう」
 良かった良かったとブロマイドに頬ずりをし、大事そうに胸元にしまおうとしたその時、
 
 
「姫様をオカズにするとは淫乱至極ッ! その煩悩と共に死にさらせェェッッ!」
 
 
ブライはヒャダルコを唱えた!
 
 
「魔物達よ、今晩のおかずを置いてゆくぞ。残さず喰え!」
 そうして老魔術師が氷漬けの人柱(しに)を聖堂に残して去った後は、あまりの形相に驚き戸惑うモンスター達がおどおどとその様子を見つめるのでした。
 
 
 哀れ、氷結クリフト。
 
 
 
 

RESET
 
 
 
ブロマイドは没収されました。

 
       

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